今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~ 第26回 1月31日は「愛妻の日」

2023/01/31 10:00

カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。1月31日は、1をアルファベットのIに見立て「I(アイ)31(さい)」の語呂合わせになることから「愛妻の日」。マンガに出てくる愛妻家たちのエピソードを紹介します。

文・構成 / コミックナタリー編集部

「愛妻の日」バナー

福満しげゆき「妻観察日記」(小学館)

「妻観察日記」より。(c)福満しげゆき/小学館

結婚して20年近くたっても、妻に「はぁはぁ」している夫

出版社の公式紹介文が「妻大好き漫画家・福満しげゆき最新作!」。そんな「妻観察日記」はタイトルの通り、福満しげゆきが妻にまつわるエピソードを描いたエッセイ作品なのだが、その内容を少し読めば「妻大好き漫画家」という売り文句が決して大げさではないことがわかる。二の腕が出た服を妻が着ているのを見れば「僕は結婚して20年近くたっても、妻に『はぁはぁ』するタイプだったのです」と顔を紅潮させて「はぁはぁ」したり、普段は「知ってるママさんに見られるかもしれんけん」と嫌がる妻が外で手をつないでくれたのがうれしくてまた「はぁはぁ」したり。これでは性欲を向けているだけにも見えるが、眠そうにしている妻に毛布をかけてあげたり、買ってすぐ飽きたダイエット器具を妻が持て余しているのを察知して「もうしまおうか」と提案してあげたりと、妻への自然な気遣いも作品の中では多数描かれている。妻との暮らしが当たり前のものとなってしまった夫たちは「妻観察日記」を見習って、妻のいる喜びを思い出してみては。

今井哲也「アリスと蔵六」(徳間書店)

「アリスと蔵六」より。

「蔵六の心は全部あの人につながっている」

「アリスと蔵六」は、思い描いたことをなんでも実現してしまう不思議な力「アリスの夢」を持った少女・紗名が、曲がったことが大嫌いな頑固ジジイ・蔵六と出会い、彼の養女となる物語。家族に迎え入れてもらえたうれしさを伝えたい紗名は、蔵六の誕生日には一番喜ぶプレゼントを用意してあげたいと考える。かつて蔵六の心を「アリスの夢」の力で覗いたことがある紗名は、彼の中には今でも亡き妻・クロエへの思いがいっぱい詰まっており「蔵六の心は全部あの人につながっている」ことを知っていた。「(クロエを)生き返らせてやるぞ」──蔵六はそれが一番うれしいに違いないと思った紗名だったが、その言葉が蔵六を怒らせてしまい……。この事件を発端に巻き起こる紗名の家出、そして蔵六の少年時代を回想するエピソードが単行本8巻からは開始。歳をとることがなくずっと若いままの姿だったという不思議な妻・クロエの謎にも迫っていく。

町田メロメ「三拍子の娘」(DU BOOKS)

「三拍子の娘」より。(c)町田メロメ/ebookjapan

愛妻家ではあったが親としては失格な父に捨てられた、3人娘の物語

「これまで父親やってみたけど」「大好きな母さんが死んじゃって」「さっぱりやる意味が分からなくなってね」そう言って父親は3人の娘を残し、妻のいなくなった家をあっさりと出ていってしまった。「三拍子の娘」は、愛妻家ではあったが親としては失格な男を父に持ってしまった長女・すみ、次女・とら、三女・ふじという折原家の3人娘を描いた物語。親に捨てられた娘たちはその後どうなったのかというと……意外にも楽しくやっているのだった。3人でバッティングセンターに行ってホームランの景品をもらって帰ったり、長女が誤って10個も卵を割ってしまったことに落ち込んでいたら「あ、ホットケーキ大会?」と三女が声をかけてくれたことで救われたり、たまにお父さんのことを思い出してしまったら「健康に悪いよ!」と悪口を言い合ったり。家庭環境は複雑ながら、支え合ってのびのびと過ごす3人。しかし自分勝手な父親は、長年放ったらかしていた娘たちに突然に会いたくなり……。

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