ミュージカル「暁のヨナ」歌とダンスで描く四龍集めの旅、刃と弓も大暴れ
ヨナ役を星名美怜と明音亜弥、ハク役を
「ミュージカル『暁のヨナ』」では、原作の1巻から描かれる「四龍集め編」を展開。まずオープニングの音楽に合わせ、中国の民族楽器・二胡が生演奏され、その独特で柔らかな音色が観客を「暁のヨナ」の世界へと誘う。物語の起点となるのは、ヨナの16歳の誕生日。その日を待ちきれないヨナは、明るく軽やかな歌声で高鳴る心を表現する。従兄のスウォンから誕生日に簪をプレゼントされ、赤い髪を褒められる場面で、ヨナは頬をポッと蒸気させたような恋する乙女の表情に。ヨナにスウォン、そして専属護衛のハクも加わり、3人で「幼き日々はもう終わり」「今日から私は何もかも違う」と今後への決意を感じさせる曲を歌い上げる。
ヨナの父親・イル王を殺したスウォンに対峙したハクは、2メートル以上はある大きな刃を器用に操る。ヨナとともに城から逃げ出し、追手と戦う場面では、舞台上を縦横無尽に動き回りながらその刃を豪快に振り回す。逃亡の果てに森で出会った神官・イクスから、建国神話に描かれる緋龍王の生まれ変わりだと告げられ、四龍の戦士を探すように信託を授けられたヨナ。ここから続々と、ヨナとハクに強力な仲間たちが加わっていく。
イクスのもとで暮らし、ヨナたちに同行することになった孤児のユン。自信満々に美少年を自称したり、民を救ってくれないという理由で王族のヨナに怒りをぶつけたり、お世話になったイクスとの別れを惜しんだりと、コロコロと表情を変えていく。四龍の1人であるキジャは、龍の力を宿した右手が戦闘の際には巨大化し、抜群の存在感を見せる。眼に龍の力を宿すシンアは、顔を覆う面を外すと綺麗な色の瞳が顕に。体に龍の力を宿すゼノは登場シーンで、彼の明るく能天気な性格を表すようなヒップホップダンスを披露する。右脚に龍の力を宿し、美しいものを愛するジェハは女性たちとスマートで華麗なダンスを見せた。
四龍とのやりとり以外にも、海賊を束ねるギガン船長とヨナの間に絆が生まれていく過程は見どころの1つ。人身売買を行う悪徳領主・クムジを討伐するため、ユンとともにヨナが囮として船に潜入するところからは怒涛の展開が繰り広げられる。ヨナがハクに教わった弓はどのように活かされるのか。最後のカーテンコールでは全員が笑顔で、敵味方役関係なく1つになり歌い踊った。
「ミュージカル『暁のヨナ』」
会期:2024年7月20日(土)~28日(日)
会場:東京都 シアターH
スタッフ
原作:草凪みずほ(白泉社「花とゆめ」)
脚本:
演出:
作曲・音楽監督:鎌田雅人
振付:良知真次
キャスト
ヨナ:星名美怜 / 明音亜弥
ハク:神永圭佑 / 草地稜之
キジャ:木原瑠生
シンア:吉高志音
ジェハ:加藤将
ゼノ:DION
ユン:飛龍つかさ
テジュン:佐藤永典
クムジ:柳瀬大輔
スウォン:良知真次
ギガン:剣幸
晴音アキ、矢島美音、吉田菜都実、茉玲さや那、吉田雄、吉田邑樹、寺島レオン、浅野郁哉、佐渡海斗、千賀翔太
(c)草凪みずほ・白泉社/ミュージカル『暁のヨナ』製作委員会