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それは蒸し暑い夜のことでした~。どこからともなく陰にこもった寺の鐘ものすごく~~。菜が物置から出して来た古い灯籠~。ふわぁぁっと明かりがついたのです。キャ~ッ!! 『菜』は富田耕平・菜夫妻を主人公に、四季に彩られた日本の美しい風物をちりばめながら、家族の折々の情景を鮮やかに描き出す物語。これらは彼らの歳時記であり、もしくは妻時記、そして菜時記である。
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