カンビュセスの籤 (1-3巻 全巻)
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作品概要
紀元前500年頃、ペルシア王カンビュセスは5万の軍勢でエチオピア[1]遠征を企てたが、やがて食糧が尽き、乗馬も草木も食べ尽くした兵士達が生きる為に選んだ手段は、10人が1組となって籤(くじ)を引き、当たった1人を糧食とする残酷なものだった。 籤に当たった兵士・サルクは逃亡し、霧のかかった地で追っ手を撒くが、霧から抜け出た時、そこには不毛の沙漠が広がっていた。やがてサルクは遠くに建物らしきものを見つけ、助けを求めて中に入るとそこは見たことも無い空間が広がり、言葉の通じないエステルという少女がいた。力尽きたサルクは意識を失って倒れるが、気が付くと小さな部屋のベッドの上に寝ており、見たこともない服に着替えさせられた上に、生やしていた顎鬚も綺麗に剃られていた。そこにエステルが食料と水を持って入ってきたが、その少なさに不満を抱く。後で勝手に食料を持ち出そうとするがエステルに見つかり、理不尽なほどに激怒される。サルクは足枷を嵌められ、行動を制限されてしまう。隙を見て逃げ出すこともできず、決まった時間に水と食料を供給される。「自分は何のためにここにいるのか」サルクは解らないまま月日が経過していった。
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