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札幌、薄野の電車通りから2本裏に入った白いビルの5階、クラブ・ペーパームーン。BOX席が4つと、6人座れば一杯になるカウンター。はやりのカラオケは置かず、マスター好みのJAZZが低く流れている。それぞれの事情を抱えた面々が集まるその店には、出会いと別れという人生の真実が充ちている。マスターが別離のために振るオリジナルカクテル、「ペーパームーン」。今宵は誰のために振られるのか――
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