[ライトノベル]もののけ寺の白菊丸 (全1冊)
作品概要
数えで12歳となった白菊丸は、今日、母と離れ寺へと入る。
さる貴き方の落胤である白菊丸は寺で修業し、ゆくゆくは僧侶となるのだ。
あふれそうになる涙をこらえ、大和の国にある勿径寺の近くまで来たところで、牛車を盗賊に囲まれてしまった白菊丸。
それを助けに現れたのは、寺の和尚と従者の大童子だった。
ふたりはたちまちの内に盗賊たちを追い払うと、白菊丸を寺へと迎え入れてくれた。
そうして始まった寺での日々。
同じように預けられている稚児たちと一緒に学び、幅広い教養を身に着けていく白菊丸だが、ある日、数人の先輩稚児たちに声をかけられた。
曰く、勿径寺の宝蔵には力ある物の怪たちの骸が封印されている。
新しく寺に入った者は、胆力を鍛えるため、夜中にひとりでその宝蔵に行かなければならない、と。
新人いびりとも知らず、その夜白菊丸が宝蔵を訪れると、そこには白い毛皮をまとった大きな獣の姿をした物の怪がいて……?
稚児たちがつぎつぎと物の怪騒動に巻き込まれるなか、和尚の定心にも何やら隠し事があるようで……?
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682 円税込